財団法人広島市文化財団は市民の自発的創造的な文化活動をもりあげ、魅力ある広島の文化を創造します。



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川柳
 ここに掲載した「文芸結社・団体の活動状況」は、平成21年11月末発行の「文芸ひろしま 市民文芸作品集第26号」に掲載した「文芸結社・団体の動向 平成19年4月〜平成21年3月」を転載したものです。ただし、文芸結社・団体の希望により、掲載していないもの、また、一部変更したものがあります。


          きらく川柳会

代表者 温井 水鳥(酒井 厚)
連絡先 広島市佐伯区屋代二丁目2−1−15  電話・FAX 082−923−6521

 平成19年4月から平成21年3月の間に、毎月1回発行「川柳きらく」が通巻230号になった。
 月例句会を毎月第2土曜日の午後、広島市古田公民館で行い、兼題の披講、席題の互選合評など、それぞれの個性を認め合い、句品を大切にした明るく楽しい川柳を心がけ、作句に励んでいる。
 2年間の会員作品を抄出してみる。(50音順)
  空に舞う鯉も畳めばただの布・・・・淡野  省
  つめ放題欲が袋をつき破り・・・・伊藤  幸
  便りなき戦友の声聞き頬ゆるむ・・・・久保田芳蘭
  量り方教えて欲しい腹八分・・・・草谷 準一
  子供らに犬の名前で覚えられ・・・・笹尾 睦子
  メダカの子ガラスコップが全宇宙・・・・世良今日子
  ハイハイと軽い返事に裏切られ・・・・温井 水鳥
  乳母車とりまく人はみんな善・・・・浜田のどか
  そっと飲むコーヒー二階へすぐに知れ・・・・原  幽貴
  元気なくまた来ましたと廻る寿司・・・・福田 嘉逸
  縁側に小っちゃな母が待って居り・・・・間下小夜子
  独り居の自由へ孤独同居され・・・・前田 芳枝
☆58回広島平和祈念川柳大会(19・8・11)
  選ぶのに若さで買った坂の家・・・・前田 芳枝
  無駄をしたようでもそれが和を保ち・・・・原  幽貴
  八月のヒロシマなんと白い街・・・・温井 水鳥
☆57回広島市短詩型文芸大会(19・11・10)
  湯舟から鼻唄いい日の締めくくり・・・・温井 水鳥
  点けて起き消すの忘れて寝るテレビ・・・・温井 水鳥
  痩土の海辺らっきょうの花ざかり・・・・温井 水鳥
  石けんはやさしい角で痩せて行き・・・・原  幽貴
☆58回広島市短詩型文芸大会(20・11・15)
  夕焼けに遊び疲れた羊雲・・・・温井 水鳥
  遊ぶこと知って人生楽になり・・・・浜田のどか
  待つ長さ花の命の散る早さ・・・・浜田のどか
  お若いと言われた眼鏡ばかりかけ・・・・草谷 準一
  気をつけたのは胃袋を取ってから・・・・草谷 準一
  畑を打つ母背の丸い影も打ち・・・・原  幽貴
☆府中町川柳大会受賞句(20・11・16)
  心込め書いた手紙へ来るメール・・・・前田 芳枝
  よく食べる人が詳しいダイエット・・・・草谷 準一
  食べる人居て幸せも料理され・・・・原  幽貴
 活動としては、広銀本店ロビーで17・18回の楽しい文芸川柳展、安芸府中町の川柳展、己斐公民館まつり、地元古田公民館のふるた遊・友フェスタなどに協賛参加している。常に若々しい感性と謙虚な気持ちを大切に、健康で心豊かな日常生活を維持しつつ地域社会に融和し、川柳の輪を拡げたいと願っている。


          己斐川柳会

代表者 野田 富江

 平成19年4月から平成21年3月の間に、月刊誌「己斐川柳会報」を手作りで、毎月1回発行(第61号〜第84号)し、自選近詠5句に兼題2句、席題の結果や、月間推せん句など、掲載している。
 月例句会は、毎月第4日曜日午後1時より、己斐公民館で行い、兼題の披講・席題の互選合評など、句品を大切に、明るく楽しい作句の勉強をしている。
 第18回楽しい文芸川柳展(紙屋町広銀本店)に出品し好評を得た。作品は次の通り
 傷に貼る薬がかぶれ長引かせ・・・・浅井香州子
 思い出の市民球場今年まで・・・・小川 康彦
 勢いではみ出た習字賞を取り・・・・国川けい古
 嬉しくてつい飲みすぎたクラス会・・・・世良今日子
 かくれんぼしたケータイへ電話かけ・・・・胤森 弥生
 遅くまで部屋から漏れる受験の灯・・・・津村 明正
 思うこと言えて心の霧が晴れ・・・・中田寿万子
 赤トンボ秋の深まり飛んで見せ・・・・中村キヨ子
 四つ這いになって薬を一つ追い・・・・西岡 昌子
 プライドもくしゃみで飛んだ花粉症・・・・温井 水鳥
 万歩計暑さに今日は棚の上・・・・野田 富江
 くちなしが匂う垣根に足を止め・・・・百瀬ひろみ
広島市短詩型文芸大会(第57回)入選作品
 点けて起き消すの忘れて寝るテレビ・・・・温井 水鳥
 残業のタイムカードがしゃべり出し・・・・中田寿万子
 健康に痩せるくすりは歩くだけ・・・・野田 富江
広島市短詩型文芸大会(第58回)入選作品
 年金で遊ぶつもりでいた老後・・・・津村 明正
 気持だけ貰うて孫に返す母・・・・津村 明正
 夕焼けに遊び疲れた羊雲・・・・温井 水鳥
安芸府中町川柳大会にも参加し好評を得ている。
 書き直しやっと一通出す手紙・・・・浅井香州子
 おだてても食べない孫が手を焼かせ・・・・西岡 昌子
 食べる顔うかべ調理の手が動き・・・・野田 富江
 食べたのに薬飲むのはつい忘れ・・・・世良今日子
 うす味を食べて長生きしたくなり・・・・世良今日子
第58回新年交歓川柳大会入選作品
 三面鏡全開にして帯を締め・・・・中田寿万子
 三拍子揃って神に見放され・・・・中田寿万子
 懐の路銀カードで軽い旅・・・・中田寿万子
けんみん文化祭ひろしま入選作品
 少女いま枯野に白き犬放つ・・・・温井 水鳥
 10月末には己斐公民館まつりに参加、階段パネル作品展も好評だった。公民館だよりのタイトルに掲載された。私達は川柳を通して今後も会員相互の和を大切にし、地域社会との交流を深めて行きたいと願っている。


          ひよっ子川柳会

代表者 山本 恵子
連絡先 安芸郡府中町本町二丁目1−5  電話・FAX 082−284−2949

 平成19年4月から平成21年3月の間に、会報「川柳ひよっ子」を370号から393号まで発行。
 主な作品は、
 ライバルも一緒の列にいる安堵・・・・植村 和一
 実力のゆとりでじっと風を待つ・・・・江川 美栄
 出棺へ桜を散らす風が吹き・・・・大下 綾女
 うっかりの口が招いたすきま風・・・・今田 邦枝
 頼み事軽い返事を不安がり・・・・岩崎  桂
 爆笑のなかでピエロを演じきる・・・・大石比呂志
 姉妹で川の字になり秋の夜・・・・北村 澄代
 長電話すれば夫の目が光り・・・・国広 節子
 痛い目に遇うて何かを掴んでる・・・・桜井 花洞
 福の神隣まできてユーターン・・・・椎木 タカ
 呑み薬忘れて弾む旅の宿・・・・新谷 秀子
 花の下幸せそうな顔ばかり・・・・津森 貞子
 賀状手にみんな会いたい人ばかり・・・・中島しのぶ
 ついて来る影は母似の背をかがめ・・・・中野 妙子
 回りから信用されて荷が重い・・・・中村 紀子
 この辺で妥協する気の茶を入れる・・・・花村 渓花
 石仏にさくらひとひらそっとのり・・・・浜田しぐれ
 赤ちゃんを抱かせてもらう手を洗う・・・・藤井 紫乃
 思いきり切られて夏の庭になる・・・・松田恵美子
 遠耳は美人の声に急接近・・・・森山 杜人
 深刻な話小声になって聞き・・・・山川芙美子
 検診に出掛け気がかり追加され・・・・山本 千賀
 余る程生きても迷路まだ続き・・・・横山もりゆき
 もういいと諦めながら薬飲み・・・・鷲北ちか子
 もう眼鏡はずしゆっくりするつもり・・・・山本 恵子
 当例会は毎月第3日曜日の13時30分から開催しています。各々宿題ならぬ兼題にもとづく自信作(?)を持参しめでたく選者の眼鏡にかない披講され出席者の共鳴を得ることが出来たなら心は天にも昇り、はたまたあえなく没になりせっかくの苦心作が日の目を見ることなく捨て去られる羽目になれば意気消沈してしまうというくり返しで日常生活では味わえない心の刺激がたまらないのです。この会の創始者は樋口愁洞先生で残念なことに21年の1月に亡くなられました。最後迄川柳の発展に心をくだかれており正に川柳一筋の人でした。川柳といえば時事川柳やサラリーマン川柳のような「滑稽」とか「皮肉」ばかりの印象が強くて俳句と比べて一段下のように思われているのが残念でなりません。前出の川柳もそれはそれで面白いのですが、「ひよっ子」の川柳は人の世の泣き笑いをやさしいまなざしで見つめる応援歌としての文芸をめざしています。同じ想いの方々「このゆび とーまれ」。


          広島川柳会

代表者 中村 義雄
連絡先 広島市東区尾長西一丁目8−28  藤川 幻詩  電話・FAX 082−261−7802

 平成19年4月から平成21年3月の間に会報誌の「川柳ひろしま」を隔月刊で634号から645号まで発刊。
 毎号に会員自選の近詠と毎月1回の月例句会の入選句を掲載し、会員が交替で、前号の近詠から気に入った近詠を推す頁や、指導者による句評もある。また、新年交歓川柳大会と平和祈念川柳大会の主催をする年間で2度の大会の入選作品をすべて発表している。更に、広島市短詩型文芸大会川柳の部の全入選作品を載せ、けんみん文化祭ひろしま文芸祭川柳の部を含め募集案内も掲載している。最近号での会員自選近詠欄から拾うと
 愛用の猪口で感謝の今日を締め・・・・新山 胤一
 雑草は不況知らずの逞しさ・・・・浅田朝太郎
 錆び磨くひとりぼっちに馴れて来る・・・・高橋 鬼焼
 真四角に座り直して聞く話・・・・増田マスヱ
 思い出へ妻へ話せぬ事がある・・・・藤井 月明
 何もかも含む値段についひかれ・・・・大穴 暎乎
 悪態をつくだけついて妥協する・・・・沖野おさむ
 絶景の決まった位置で撮るカメラ・・・・大木 雅彦
 鍬先へ土の臭いが絡みつく・・・・恵谷  登
 息災を願う賽銭安すぎる・・・・藤田美代子
 この頃の大丈夫すぐ裏切られ・・・・石崎 笹舟
 化粧して失礼のない顔にする・・・・矢吹 幸枝
 酷評に耐えて明日のバネにする・・・・錦  武志
 メールではなかなか解けぬわだかまり・・・・河野鬼灯子
 初旬には返事しますとそれっきり・・・・桑田 宏子
 生かされて自分探しの旅つづく・・・・上代 美文
 子供より孫へ物差し甘くなり・・・・森崎八重子
 小旅行夜明けのコーヒー一人飲み・・・・寺尾 光代
 窓開けて梅の香りと日向ぼこ・・・・梶矢 輝實
 独り居のプランきちんと立てて起き・・・・北本 照子
 良い方にとって自分を落ち着かせ・・・・俵  逸子
 店前で値段比べの長話・・・・吉川美佐子
 縁結び願って根付赤を買い・・・・瀬戸れい子
 待ち合わせ携帯同士探し当て・・・・中田寿万子
 細切れの時間重ねて絵を仕上げ・・・・杉本 清子
 間違いない記憶信じて右へ行き・・・・中東 幸子
 花柄のハンカチが呼ぶ春の風・・・・瀧口江智子
 づくし柿年増女のひとり言・・・・藤井 秀子
 多くの会員は、県内の他吟社の大会やけんみん文化祭ひろしま、広島市短詩型文芸大会の川柳の部に、積極的に参加し入賞・入選を果たしている。また全国規模の川柳大会にも参加して研鑽を積む会員も多い。


          広島番傘川柳会

代表者 定本 広文
連絡先 広島市安芸区畑賀三丁目31−17−5  電話 082−827−0651

 平成19年4月から平成21年3月の間に、同人誌の「川柳広番」を420号から442号まで発刊。
 平成19年6月9日に、第53回今治汐風川柳大会が今治市で開催。入選句が多いので特選、秀句、佳句から数句ずつを抄出。主な作品は、
  暑くても自己表現の長い髪・・・・平井みずき
  決断を下す日に選る赤い服・・・・竹明なおみ
  イライラと競う介護の長い道・・・・川上 咲良
 なお、課題「髪」の選句を広文が担当。
 平成19年6月10日に、第31回全日本川柳2007年栃木大会が日光市で開催。
  天を突く並木は邪心寄せつけぬ・・・・畑垣よみこ
  歩み寄りできぬアジアの歴史観・・・・篠崎こまよ
  一歩ずつ刻み存在感を知る・・・・定本イツ子
 前日9日の表彰式では、全日本川柳大会連続10年出席で定本イツ子、マスコミ柳壇指導(昭和54年から27年主として朝日新聞広島総局)で定本広文がそれぞれ受賞した。
 平成19年7月14日に、NHK学園生涯学習フェスティバル第16回能美市根上大会があった。
  ここからは立ち入らないで以下余白・・・・楠山東石子
  友達の笑いが残る壁の穴・・・・藤井 幸子
  リハビリへ空気も美味い生きている・・・・橋川 卓郎
 平成19年8月11日に、第58回広島平和祈念川柳大会が、広島市中央公民館で開催された。
  ルール大嫌いもうひとりの私・・・・竹明なおみ
  サヨナラの美学決して振り向かぬ・・・・福田 淳子
  反骨を通す漫画とまだ知らず・・・・定本 広文
 平成19年9月22日に、第21回NHK学園全国川柳大会が、東京都国立市で開催。
  ヒーローと呼ばれるまでの七転び・・・・高東八千代
  化学には疎いが母の煎じ薬・・・・久保田 進
  自分史のドラマへ影も道化役・・・・大河 遊歩
 平成19年10月28日に、第22回国民文化祭とくしま2007文芸祭川柳大会が徳島市で開催。
  もう一度僕の未来に投資する・・・・淡路 獏眠
  分り合うためにぶつかる渦と渦・・・・高東八千代
  母の目に諭され消える胸の渦・・・・問可 圧子
 なお、二次選者の一人を広文が担当。
 平成20年1月13日に、第58回新年交歓川柳大会が広島市中央公民館で開催された。
  鏡の中にチャップリンがいてくれる・・・・番野多賀子
  懸命に生きた笑顔に似合う銀・・・・山下 実樹
  前途洋々です孫の大あくび・・・・三浦  宏
 会員句会は毎月開催、それぞれ努力はしている。



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