インドから中国 朝鮮半島 を経由して伝来した

  狛  犬 ( こまいぬ )
 私たちが神社や寺院を訪れると、その入り口に石造の[狛犬]や木製の[仁王像]を目にする。
それらは目的を同じくした、いわゆる 「神・仏(聖域)を邪悪なものから守護すること」 で一対に構成されている。
なかでも、何気なく見ているこの[狛犬]、その起源、伝来は古く、変遷もあって現在の形になっている。
 そもそも、この[狛犬]の元は[ライオン(獅子)]で起源はインドの仏教寺院にその象を2個設置したことに始まっている。 それが中国に伝わり、[唐獅子]となり、朝鮮半島を経由して飛鳥時代に仏教とともに日本に伝来した。当初は木造や金属製で神社の本殿や仏殿内部に設置されたようであるが、神社では境内の入り口に置くようになり石造りとなった。
 当初、中国と同様の一対の[唐獅子]であったが、平安時代頃より、右に口を開けた(阿形(あぎょう))の[獅子像]、左に口を閉じた(吽形(うんぎょう))[狛犬像] に変わり、これを置くようになったようである([仁王像]も同配置)。 しかし時代経過と共に、現在では[阿吽]形式の基本は持続されているものの左右の像は差異を持たせなくなり、また[獅子像]となっているものが多いようである。 なお、呼び方は[獅子像]であっても一般的に[狛犬]と呼ばれている。
 このたび、地域の神社を訪れ[狛犬]の有無、形態、建立時期を調べ写真撮影をした。
以下がその結果です。
 @すべてが[阿吽]の形式で[唐獅子]像であった----他の地域においては[狛犬]、[獅子]の設置比率はどのようになっているのでしょうか?興味があります。
 Aこの地域で最も古いのは「安神社の狛犬」で約200年前の建立
 B「安芸津彦神社」の[狛犬]は[阿吽]の像配置が逆になっている----なぜでしょうか?
     施工は「香川県木田郡の石材会社」
 C「長束神社」は境内入り口の2箇所に[狛犬]が設置されているが1箇所のみ掲載した
     他方のものが古いが建立年月日の判読は困難
神社を訪れた際、一度ゆっくり観察してみては如何でしょうか、面白い発見があるかもしれません。

 
               [狛犬]の写真にカーソルを当てると拡大した写真が表示されます
長束神社(長束) 昭和40年(1965)建立 熊野神社(祇園)
嘉永7年(1984)建立
安芸津彦神社(祇園)
昭和39年(1964)建立

安神社(祇園)

文政元年(1818)建立
恵比寿神社(祇園)
昭和3年(1928)建立
[狛犬]の拡大写真はここに表示されます
熊岡神社(祇園)
大正5年(1916)建立
尾首日吉神社(祇園)
昭和4年(1929)建立

真幡神社(山本)

明治45年(1912)建立
平山八幡神社(山本)
明治26年(1928)建立
 新羅神社(祇園)
 大年神社(祇園)
 賽神神社(長束)
 高ノ宮神社(長束)
 [狛犬]は
  ありません
                                                                                                  photo 2010,11                                            

珍しい 肥前狛犬 を見る
           
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