企画展
「図面で見る宇品陸軍糧秣支廠」
◆展示期間◆
令和7年3月8日(土)~5月6日(火・振休)
会期中の休館日:毎週月曜日(5月5日を除く)、3月21日(金)、4月30日(水)
内容
広島市有形文化財に指定され、今年開館40年目を迎える広島市郷土資料館の建物は、もとは明治44年(1911)に建てられた旧宇品陸軍糧秣支廠(きゅううじなりくぐんりょうまつししょう)缶詰工場でした。糧秣とは兵士の食糧や軍馬の飼糧を意味し、糧秣支廠の主な仕事はそれらの調達・製造・補給でした。広島は、日清戦争以降後方支援の拠点と位置付けられ、宇品港からは多くの兵士や物資が送り出されていきました。
被爆、終戦ののち、戦後は缶詰工場は民間の会社が使用しましたが、その操業が終わると荒れた状態のなります。しかし、現代に残る明治の建物で、その意匠も見るべきところがあり、郷土資料館として整備活用されることになりました。しかし、それにあたっては不明な点も多く、いくつかの箇所は推定復元されました。その後、宇品陸軍糧秣支廠関係者からの情報提供や当館学芸員の研究によって判明したこともありますが、その実相については現在でも分からないことが多いのです。
その中で、令和4年(2022)当館に寄贈された一群の図面類により、新たな情報が得られることとなりました。本展では、宇品陸軍糧秣支廠のかつての姿を、缶詰工場・事務所棟といった建物や設備をはじめ、使用されていた道具、什器類など多岐にわたる図面類から垣間見ることを試みます。これらの図面群は今回初公開となります。
◆展示ガイド◆
毎週日曜日(休館日を除く)14:00から約20分間、展示の解説を行います。※事前申込不要
◆関連事業「糧秣支廠たてものウォッチング」◆
日時:4月29日(火・祝)①午前11時~②午後2時~
(各回約40分)
定員:各回先着20名
参加費:無料(要入館料)
申込:当日各回開始30分前から受付
内容:旧宇品陸軍糧秣支廠缶詰工場で、広島市指定有形文化財の広島市郷土資料館のデザインや歴史をコンパクトに紹介。