ふれあいキャンプ

 2月16日(木)~17日(金)、広島市教育委員会との共催事業として、市内4か所の不登校児童生徒適応指導教室(ふれあい教室)に通う10名(小学生2人、中学生8人)の子どもたちを対象に「ふれあいキャンプ」(1泊2日)を開催しました。
 キャンプでは、「自然・仲間・自分との出会い」をテーマとして掲げ、「山から竹を切り出し、みんなで協力して自然の家へ持ち帰り、竹で思い思いの作品を作り上げる。」を子どもたちのミッションとして実施しました。
 1日目、はじめの集いやアイスブレイクを終え、昼食後、参加者全員ヘルメットを被り、地域にある竹林に出発しました。施設を出て、20分程度、険しい山道を登り、竹林に到着しました。
 子どもたちは、これまで見たことがない非日常の竹林の様子に圧倒された様子が窺われました。職員から竹を切る方法等の説明を受けた後、大学生ボランティアの支援を受けながら、ノコギリで少しずつ竹を切っていきました。今回の体験では、竹細工に使う竹と施設にある「ドングリ転がし」をリニューアルするための竹を切り出し、持ち帰りました。子どもたちは、真剣な表情で、互いに協力しながら約2時間の作業をやり遂げ、大変疲れた様子でしたが、施設に帰るときの表情は安堵感や達成感に満ちたものになっていました。
 夕食後、星空観察やたき火体験を行い、入浴・就寝となり1日目を終えました。たき火交流会では、子どもたちや大学生全員がたき火を囲んで、落ち着いた雰囲気の中で炎を見つめながら、今感じた思いを語る場面がありました。
 2日目、6時半起床、朝の散歩を行いました。気温が低く澄み切った空気の中で、自然が豊かな施設周辺を散策しました。朝食後、竹細工づくりを行いました。花差しや竹とんぼ、ランタン、竹箸、写真立てなどから作りたいものを選択し、思い思いに工夫した作品を作ることができました。
 その後、昼食をとり、アスレチックで体を動かした後、振り返りや終わりの集いを行いました。
 こうした活動を通して、キャンプに参加した子どもたちは、それぞれ「自然・仲間・自分との出会い」というテーマにつながる何かを感じ取ったのではないかと考えています。
 最後に、御協力いただいた保護者の皆様をはじめ、事前研修会講師の方、不登校児童生徒適応指導教室(ふれあい教室)の先生方に深く感謝を申し上げます。 

 参加者の感想(一部抜粋)
・近くに山はあるけど入ることはないので、今回の活動はとても新鮮だった。
・自然を感じることができてよかった。中心部に近いのに星がきれいだった。
・竹を切る時、足場が悪くてうまく切れなかった。でも、そんなところに生えている竹はすごいと思った。
・みんなと話をして仲良くなれた。学生ボランティアの人たちとも交流して楽しかった。
・学生ボランティアや友達と活動して、みんなが優しく仲良く過ごせたのでよかった。
・会ったことがない人もいたから、うまくいくか心配したけど、どんどん仲良くなっていった。
・たき火の時、職員さんの話を聞いて、自分も頑張ってみようと思った。
・自分は自然や運動が好きということを改めて思った。
・人と話をしないと決めるのではなく、人と少し話してから決める。工作が好きだと思った。
・みんなと楽しく過ごせるなと思った。

 

参加者が山から持ち帰った竹で作成した「ドングリ転がし」↓