俳優・加藤雅也さんの還暦を記念した長編映画が、ここ広島から誕生しました。撮影場所は全て広島市内で完結した、広島でお住いの方にはとても身近な風景の映った映画です。

　そもそも、なぜ広島出身でない加藤さんの還暦映画を広島で撮るのか、答えは加藤さんの言葉をお借りすると「広島に惚れたから」ということでしかないのですが、街の人たちは「ええねええね、がんばれ」とみなさん応援してくださいました。かく言う私も、大阪出身。広島に住み、2021年に『犬ころたちの唄』という映画を広島で制作し、監督として劇場公開デビューしたのですが、私が映画を作って生きていられるのも、広島のみなさんがいつも「それええじゃん」と背中を押してくれたからだと思っています。どこから来た人であれ応援し、惜しみない協力をしてくださったからこそ生まれた映画『KYロック！』からはあたたかさが滲み出ています。

　今回は、そんな映画の世界をより身近に感じていただけるよう、映像文化ライブラリーからもふらっと立ち寄れるロケ地を、映画のシーンから切り出した場面写真とともにご紹介します。